カナダ・ムスコカのG8サミットが首脳宣言を発表して閉幕したんですけどね。
これが首脳宣言の全文。まあ、英語読むの大変なので、私も全部読んだわけじゃないですけど、最初に大きく開発の問題が取り上げられて、MDGs、母子保健、アフリカなどに焦点を当ててる。
次が環境、気候変動関係。
その次に貿易、投資。
最後が国際平和、安全保障関連。
宣言は事前の事務方の準備を経て、最後に首脳に議論が委ねられて発表されるわけですけど、実際の議論で一番時間が費やされたのは、このところのユーロ危機もあって、経済問題だったそうです。
ところが。
これが、東京新聞のG8首脳宣言の要旨の報道。
テーマの順番が入れ替えられており、分量も違う。 軍縮→北朝鮮→イラン→アフガン→世界経済→開発・アフリカ→環境の順になってて、前段の方に力が入ってる。
朝日にいたっては、こんな感じ。
母子保健については他の記事で若干触れてはいるものの、最後に出されたG8首脳宣言の総括記事として、これ。北朝鮮問題とイラン問題にばっかり触れて、最後にちょろっと経済。
* * *
北朝鮮やイランの問題が重要であることは否定しないよ。でもね、世界は何に関心を持って、取り組むべきと考えているのか、世界に君臨するともいえる「G8」はどんな責任を負っているのか、日本の報道はマトモに伝えていないのです。勝手に自己の関心事項だけを拾って報道している。 すでに報道機関としての役割を果たしているとは言えないんじゃないの?
実際にG8に出ている、大手NGO、Oxfam(本部は英国)の論客も指摘してらっしゃいますね、ちょっとマズいでしょうこれはって。
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